『Q1.0住宅』をご存知ですか?

『Q1.0住宅』をわかりやすく一言で表すなら「住宅版エコカー」でしょうか。
エコカーが燃費20㎞/ℓだとすると、従来の車(燃費10㎞/ℓ)と比べて半分の燃料で同じ距離を走行できます。
 

さて、住宅の燃費と言えば、光熱費!その中でも住宅の性能が大きく係るのが「冷暖房費」です。山形県は冬寒く夏暑い気候ですが、多くの割合を「暖房費」が占めます。山形市内の一般的な戸建て住宅の暖房費は、灯油換算で年間おおよそ1,000ℓ消費すると言われます。『Q1.0住宅』ならその半分、500ℓ以下で暮らすことができます。
 

肝心の住み心地ですが、これまでの住宅と比べて『Q1.0住宅』は桁違いに良くなります。家の中から寒さが無くなり、とても快適になります。冬、トイレや入浴時の大きな温度差で起こる心臓発作や脳溢血が少なくなると言われるばかりか、毎日の生活がとても快適なのです。
さらに、『Q1.0住宅』はこれまでの住宅よりはるかに「長持ち」になるのです。
 

『Q1.0住宅』の省エネレベルと「国の基準」

東京オリンピックが開催される2020年。住宅業界にも大きな転機が訪れます。平成11年に国が制定した「次世代省エネルギー基準」が義務化になると言われています。言い換えれば「日本の住宅が全て高断熱高気密住宅になる」という事です(一部例外有)。全国に展開する大手量産メーカーは、既にその基準を標準化しています。義務化の2020年には対応済み、という事です。
さて、その「次世代省エネルギー基準」の断熱性能は、果たしてどの程度の省エネをもたらすのでしょうか?下図をご覧ください。
 

答えは・・・家全体を暖かく快適にすると、これまでより「増エネルギー」になります。
国の基準は、これまでのように「必要な時に必要な部屋のみ暖房」で省エネ、という考えです。
しかし、現代の皆様の暮らしはいかがでしょうか?リビングとダイニングとキッチンが一つになる間取り(LDK)、リビングに吹抜や階段を設けたり、子供部屋を初めから区切らず可変性を持たせたり、従来と比べて開放的な間取り、暮らしに変化しています。このような開放的な空間で快適に暮らすと「次世代省エネルギー基準」で建てた家は、従来の暖房エネルギーの約1.5倍以上暖房エネルギーを消費してしまうのです。

『Q1.0住宅』の省エネレベルは、開放的な間取りで快適に暮らしても、これまでの住宅のおおよそ半分の暖房エネルギーで賄える断熱性能を持つ住宅です。

 

『Q1.0住宅』を勧める理由

私たちは『Q1.0住宅』を3つの理由でお勧めしています。
 
 
1.光熱費は年々値上がりしています。
灯油・ガスの化石燃料だけでなく、電気も年々」値上がりしています。
熱源の如何に関わらず、私たちは省エネ・省資源の暮らしを目指さなければなりません。

2.景気と人口減少
政府は景気回復を図っています。政府だけでなく企業も努力していますし、私たちも望んでいます。しかし、現実にはなかなか簡単には行かないようです。大きな要因の一つは「少子化」。日本の人口は減少に転じるそうです。そして、出生率が上がらず、寿命は延び「高齢化」の時代に入っています。

将来の社会保障に不安を抱えるのも、無理はありませんね。収入が限られ、暖房も点けられず寒さを我慢するのは年を重ねるほど辛いことでしょう。エネルギーの価格が上がれば尚更です。
日差しで日向ぼっこができるくらい温まり、その暖かさが夜までも保つことができる家。
どうせ建てるのなら、そんな家がいいと思いませんか?

3.震災・停電でも安心
震災・停電はは、いつ訪れるかわかりません。東日本大震災の時、仙台市の『Q1.0住宅』は暖房無しで15℃~16℃で過ごせました。(停電期間5日間)
太陽光発電があっても、蓄電池があっても、震災時に暖房はできません。
断熱性能の高い『Q1.0住宅』だから、成せた業です。
もし、真夏に震災が来たらどうでしょう?
太陽光発電があっても、蓄電池があっても、震災時に冷房はできません。
 
しかし、山形の猛暑を冷房無しで暮らしている『Q1.0住宅』があります。
 

「壁200㎜断熱」 これからの常識です!

普通は、どのくらいの厚みの断熱材が入っていると思いますか?壁の中の空間が、およそ100㎜(10センチ)ですので、100㎜入っているのが普通の家です。または、断熱性能の高いプラスチック製の板状の断熱材を壁の外に貼る「外張り断熱」工法もあります。この場合は、30㎜~50㎜(3センチ~5センチ)の厚みが普通です。

私たちは、写真のような「高性能グラスウール」を「200㎜(20センチ)」を『Q1.0住宅』の壁にお勧めしています。

なぜ「高性能グラスウール」なのでしょうか?
建築費を抑えられるのも大きな要因です。グラスウールは、ガラスのリサイクル品で断熱材の中で一番コストパフォーマンスの良い商品です。『Q1.0住宅』の建築費を抑え、火災などの災害時の安全性を考慮して採用しています。

なぜ「200㎜(20センチ)」なのでしょうか?
全国の中でも山形県は、家の延べ床面積は広くて有名です。広い住宅の断熱が100㎜(10センチ)ではとても足りません。また、将来のエネルギーコストを考えると、不安があります。
そして何より、住んでいる方々の感想を伺うと「快適性が格段に違う」とおっしゃいます。

これらの理由から、私たちは「高性能グラスウール200㎜断熱」をベースに『Q1.0住宅』に取組みたいと考えています。また、新住協をはじめ、全国の工務店、建材メーカーとの技術交流によって、更なる改良・コストダウンを図りたいと存じます。
 
 
※ 写真の解説 ※
「200㎜(20センチ)断熱」に使用している断熱材は、グラスウールです。グラスウールは、ガラスのリサイクル品です。グラスウールの中でも、断熱性能の高い「高性能グラスウール」を壁の中に100㎜(10センチ)充填し、その外側にもう一層100㎜を施工します。私たちが「高性能グラスウール」にこだわる理由は、3つあります。

  1. 安い!(断熱性能が同じなら他より安価。安価だから厚くできます。断熱材は性能×厚さ!)
  2. 燃えない。(グラスウールは不燃材。ガスも出ません。落雷による火災も報告されています)
  3. メンテナンス不要。(壁の中の断熱材は、設備と違ってメンテナンス不要で働き続けます)